人生で一生に一度の大きい買い物である家。経験することは一度しかないからこそ不安を募るばかりですよね。
「家を建てるときってどんな流れなの?」
「どのくらいなら住宅ローン組めるのかな?」
「土地とか建物はどんなのがいいんだろう?」
をはじめ、いろいろな不安や悩みがあるはず。
ただし初めてだからといってあいまいな情報だけで家を建てるのはリスクです。建てた後に、
「この家住みにくいな。」
「まだ10年しか立ってないのにガタがきだしたな……。」
なんてことは嫌ですよね。
そこで今回は、家を建てる上での7ステップをご紹介。それぞれのステップごとに具体的に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
家を建てる7STEPを紹介
注文住宅で家を建てる場合、これからご紹介する7つのSTEPを順番に行いましょう。各STEPの目安の期間も記載しています。
具体的には以下の通りです。
- 【STEP1】情報収集を行いイメージを出す
- 【STEP2】資金計画を立てる
- 【STEP3】建設会社を決める
- 【STEP4】土地探しを行う
- 【STEP5】住宅ローンを申し込む
- 【STEP6】家の仕様や間取りを決める
- 【STEP7】着工・建物の引き渡し
上記のステップが家を建てる流れです。あくまでも土地を保有していない場合です。
土地を保有していると【STEP4】の土地探しをする必要がなくなるので1年〜1年半、保有していないと1年半〜2年かかるんですね。
ですので、注文住宅を検討しているのであれば長期的な期間を見ておきましょう。
【STEP1】情報収集を行いイメージを出す
STEP1は情報収集を行い、具体的なイメージを出しましょう。一軒家を建てる場合、希望条件に沿って進めることが大前提だからです。
希望条件と言っても、何から決めるべきかわからないですよね。
そんな時は、以下を優先的にまとめてみるのがおすすめです。
- 住みたいエリア
- 予算
- 好みのデザイン
住みたいエリアと予算をまとめると建築会社の絞り込みがしやすくなります。
また、家族それぞれ譲れない条件を話し合っておきましょう。自分の部屋が欲しい、家事の動線を楽にしたいなどありますよね。
家族の希望条件をリストアップすることで、家族みんなが満足できる家を建てられるのです。
情報収集はインターネットや住宅展示場で行えます。情報収集を行い具体的なイメージを出すことで家づくりがスムーズに進みます。
【STEP2】資金計画を立てる
STEP2は資金計画を立てましょう。資金計画と言っても、まずは家づくりにかかる費用を知ることから始めます。
あらかじめ家づくりにかかる費用を把握しておけば、どこにどれくらいの費用がかかるかわかるからです。
また、予算オーバーにもなりにくいです。
例えば、土地がある場合とない場合では家を建てる総費用が変わってくるんですね。家づくりにかかる費用は大きく分けて以下の2つです。
- 建物にかかるお金
- 土地にかかるお金
ここで注意したいのが、建物と土地ともに本体以外の費用がかかるということ。
建物にかかるお金を例に解説します。住宅を建てる場合、建物の本体代にプラスして付帯工事費用、諸費用が別途でかかります。
付帯工事費用とは家の設備、地盤調査などです。諸費用とは契約、保険、ローンにかかる手数料などです。
建物にかかるお金は建物の本体代にプラス30%の金額がかかると考えてください。
家づくりにかかる費用を知ることで、資金計画が立てやすくなるのです。
【STEP3】建設会社を決める 1-2ヶ月
STEP3は建設会社を決めましょう。
建築会社には、ハウスメーカー、工務店、設計事務所の3種類があります。それぞれの特徴を以下にまとめました。
建築会社の種類 | 特徴 |
---|---|
ハウスメーカー | 自社ブランドを立ち上げて、拠点を各地に展開しています。 全国展開している大型のメーカーから地域密着型のメーカーまでさまざまです。 |
工務店 | 一番の特徴は地域密着型であること。希望条件など親身に対応してくれます。 比較的、費用を安く抑えることができるのも工務店の特徴です。 |
設計事務所 | 建物などの設計や施工の監督、管理する建築家がいる事務所。 設計の自由度やデザイン性が高く住宅に対する考え方もさまざまです。 |
建築会社の数が多く、どこに依頼すればいいか迷ってしまいますよね。ここで重要なのが、複数社に資料請求をすること。
なぜなら会社によって予算感や得意とするデザインも全く異なるからです。
また、住宅展示場に行くのもおすすめですよ。住宅展示場にはさまざまなハウスメーカーがあり、各ハウスメーカーが実際に建てた家を見られます。
ですから、自分達の理想とする家と重ね合わせられるんですね。建築会社を決める時は資料請求や住宅展示場に行き、複数の建築会社を比較しましょう。
【STEP4】土地探しを行う 2ヶ月以上
STEP4は土地探しをしましょう。実は土地探しが一番大変です。なぜなら間取りなどは融通が効きますが、土地探しは融通が効かないからなんですね。
例えば、希望する土地が運よくあるとは限りません。駅に近い土地を希望していても空いている土地がなければ、どうすることもできません。
土地の探し方は主にインターネットや不動産会社、ハウスメーカーや工務店に依頼する方法です。
インターネットには載らない土地情報もありますので、ネットでも調べつつ他の方法と併せて探しましょう。
また、気になる土地が見つかったら地盤調査も忘れずにしましょう。
地盤調査とは、土地がどれくらいの建物の重さに耐えられるかを調査することです。中には地盤調査済みの土地もありますので、土地を購入する予定の会社さんに聞くようにしましょう。
【STEP5】住宅ローンを申し込む
STEP5は住宅ローンを申し込みましょう。住宅ローンには2種類あります。銀行などの民間金融機関によるものと、自治体や財形などの公的融資です。
機関によって融資できる限度額やローンの申し込み資格が異なり、さらに金利が大きく変わる場合があります。
それぞれ比較し、自分に合った住宅ローンを検討するのがおすすめです。
また、住宅ローンは金利によって毎月の返済額が大きく変わります。そのため、金利についてしっかりと勉強しておく必要があるんですね。
金利は以下の通り3つに分けられます。
- 返済期間に金利が定期変動する「変動金利型」
- 返済期間中に金利が変わらない「全期間固定金利型」
- 借りた人が決めた期間中は同じ金利になる「固定金利期間選択型」
それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分に合った住宅ローンを選び、無理のない返済計画で家を建てましょう。
間取り決め〜施工〜引き渡し 8ヶ月以上
住宅ローンが組めたら次のSTEPは以下の2つです。
- 家の仕様や間取りを決める
- 着工・建物の引き渡し
いよいよ最終工程に差し掛かってきました。後悔しないためにも、納得がいくまで建築会社と打ち合わせをしましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
【STEP6】家の仕様や間取りを決める
STEP6は家の仕様や間取りを決めましょう。注文住宅を建てる上で最も楽しい時間です。注文住宅を建てる上ではデザイン性だけでなく、動線計画を中心に考えましょう。
おしゃれな間取りにこだわるあまり、実際に住んでみたら住みにくいことがあるからです。
特に朝の時間は動線が最も重要。家事動線と通勤動線がぶつからないことがポイントなんですね。
家事動線とは炊事、洗濯をするときの動線のことであり、通勤動線とは会社や学校に行く前の準備をする動線のことです。
同じ空間にいてもお互いがスムーズに動ける動線にする必要があります。家事のしやすさや、家族の繋がりを大切にした間取りを考えましょう。
【STEP7】着工・建物の引き渡し
間取りが決まったら最後は着工と建物の引き渡しです。
着工前には、大工さんへ挨拶に伺いましょう。挨拶をすることで、大工さんとも良好な関係づくりができるからです。
工事期間中も、ねぎらいや感謝を伝えに行くことで現場の士気が変わります。
そして、最後には引き渡しです。引き渡し日には火災保険が適用開始日になるよう加入準備をしてください。
万が一、火災保険に加入していない期間に震災が起きても補償されないからです。
手続きや引っ越しなどの期日は計画的に行いましょう。
家(注文住宅)を建てる上での注意点
ここまでは家を建てるための流れを解説しました。しかし実際に家を建てる上では注意点もあるんですね。
注文住宅は大きな買い物だけに絶対に失敗したくないですよね。以下の注意点について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
- 雑に依頼先を選ばない
- 理想だけで間取りを決めない
- 性能にはケチらない
雑に依頼先を選ばない
家を建てる上での注意点1つ目は雑に依頼先を選ばないこと。依頼先は慎重に選びましょう。
なぜなら依頼先によって、長所と短所があるからです。依頼先の選択を間違えると、理想の家とかけ離れてしまいます。
依頼先が希望するデザインを得意としていなかったら理想の家は建ちませんよね。
まずは、複数社に資料請求をして自分達の建てたい家のイメージを照らし合わせましょう。各社の長所と短所を把握することも忘れずに。
依頼先の選択がうまくいくかで、家づくりの成功率が上がるのです。
理想だけで間取りを決めない
家を建てる上での注意点2つ目は理想だけで間取りを決めないこと。
理想だけで間取りを決めると、実際に住んだ時に「住みにくいな」「イメージと違うな」となる可能性があるからです。
間取りはゾーニングから考えましょう。ゾーニングとは、間取りの骨格をつくるイメージ。
最初から細かく部屋の配置を決めるのではなく、「LDK」「水回り」「玄関」「階段」などブロックごとに配置を決めていきます。
ゾーニングを行うことで、具体的な間取りが決めやすくなるんです。
家づくりを後悔しないためにも、理想だけでなく住みやすい間取りを考えましょう
性能にはケチらない
家を建てる上での注意点3つ目は家の性能はケチらないこと。
家の性能をケチったことで、結果的に金額が高くつくことがあるからです。
例えば、家の断熱材は種類によって金額が異なります。
もちろん性能が良いものは金額が高いです。
初期費用を抑えるために安い断熱材を選んだ結果、家が寒くて月々の光熱費が高くなったなんてことも。
一般的に初期費用が安いものはランニングコストやメンテナンスコストがかかることが多いんです。
しかし、予算の関係でグレードを下げなければいけないこともありますよね。
家の性能は初期費用の安さだけではなく、ランニングコストやメンテナンスコストも視野に入れて考えましょう。
まとめ
注文住宅で家を建てる7STEPを解説しました。
土地を持っていない場合、情報収集を行うところから家が完成するまでに約1年半〜2年かかります。
改めて7STEPと各STEPにかかる期間をおさらいしましょう。
- 【STEP1】情報収集を行いイメージを出す
- 【STEP2】資金計画を立てる
- 【STEP3】建設会社を決める
- 【STEP4】土地探しを行う
- 【STEP5】住宅ローンを申し込む
- 【STEP6】家の仕様や間取りを決める
- 【STEP7】着工・建物の引き渡し
注文住宅は建売住宅とは違い時間と手間がかかります。なぜなら、土地探しから家の間取り決めまで全て1から行うからです。
家を建てるための7STEPを知っていれば、スムーズに家が建てられますよ。一生に一度あるかないかの経験です。後悔しない家づくりをしてください。